コンサートからの帰り、外は小雪がちらついていました。
タクシーで白石蔵王に行き、東北新幹線に乗り、東京に向かいました。
車中で思い出す出来事がありました。
上智を出ると、私は富士通に入社しました。三年目に社費でフランスに留学させてもらいました。帰ってきて半年後、突然何の理由もなく辞表を出してしまいました。
人事部長はカンカンに怒りました。留学にかかった費用を返せとまで言ってきました。そして人事部長は先生を富士通本社に呼び出したのです。
「先生の生徒さんにはこういう人間がいるのですか?」
但し、少し弁護しなければならないのは、人事部長も東北大学の出身で先生とは交遊があったのです。ですから決して「叱りつけるため」だけではないと思います。先生との関係を良好に保ちたいと思ったかも知れません。
けれど、先生は人事部長に言いました。
「森田君を自由にさせてあげて下さい」
このひと言で私は救われました。円満退職することができたのです。
人生の要(かなめ)にS教授の出現です。
人事部長はS教授に、私を叱ってくれることを期待したにちがいありません。
映画ブログもここも同じ内容です。
http://113.43.197.61/themovie/
S教授の一言に、ウルッとしました。弁護するのでもなく、たった一言の響きに・・なんて優しい…S教授と人事部長のつながっている縁が、円満退職へとなったんだ、と思いました。S教授のお話に、ドキドキです。。
コンサートで集まった人が癒されるようすをみて、富士通を突然退社するとき、S教授に救われたことを思い出されたのかと思いました。S教授は、もりけんさんを信頼して、応援されたのだと思いました。何かそれは、コンサートに集まる人たちにも当てはまって、信頼し応援されるから癒されるのかなと思いました。
会社側としてもどうしてもどうしても、もりけんさんに会社に残って欲しかった気がしました。S教授にお願いすればもりけんさんに言って聞かせて会社に残るということになるような期待や希望があったかもしれないです、S教授の言葉はもりけんさんに何かをしろとか考えを改めさせるのではなく会社側に対してのことばがもりけんさんにとって一番いいようになるようにのことばを感じました。他人を考える他人のことを思いやるということは他人を信頼している感じがしました。
人事部長さんもきっとお立場というものがあったのだと思います。きっと、もりけんさんを引き止めてくださると期待して、S教授に会われたのだと思いました。でもS教授は「自由にさせてあげてください」と言われたのだと思いました。大学の教授と言えども組織の一員です。大手の就職先とのことであれば、今後の展開のことを気にしてもおかしくないと思います。でも、S教授は違ったのだと思いました。S教授であったからこそ、円満退社をなさることができたのだと思いました。