「ユングの心理学」という本からの抜粋の続きです。
『アニマはもちろん肯定的なものももっていて、ユングにとっては、彼女はある女性の声であったりするだけでなく、これらすべてのファンタジーを生み出す原動力でもあった。つまりユングにとって、不思議なイメージをもたらして、無意識そのものとの媒介をしたのは、まさに、このアニマであったのだ』
おおお、アニマは無意識と意識の間に位置したのです。
私たちは無意識を知ることはとても難しいです。
意識は日本語を使って考えますが、無意識にはあらゆる言語の世界があると思うからです。
でもアニマは通訳として位置づけられるのです。
すごいです。アニマは無意識と意識の中間に立っているのだと思います。無意識がどんな世界なのか想像もつきません。無意識は簡単には知ることができないから無意識なのだと思います。でもそんな世界の状態をアニマは意識が分かるように通訳して教えてくれる存在なのだと思います。言葉の分からない外国へ行って通訳がいるのといないのとでは、そこでとれる行動の内容も行動範囲も全く違うと思います。無意識のコントロール下にある人間にとって、通訳をしてくれるアニマの存在はとても大きいものなのだと思います。でもそんな存在のことを、私たちはまだ何も知らないのだと思います。
私たちは自分の使っている言語しか理解できていないです。あらゆるモノまでの言語がわかるアニマがすごいです。通訳しているのは、もしかしたら私の思っているよりずっとたくさんかもと思ってきます。ユングはそんなアニマに出会って、話しが出来るって、ものすごいことです。自分の中にあるファンタジーも無意識からでアニマからだと思うなんて、原動力そのものなんだと思います。情報そのものなのかもしれません。アニマに気がついていないだけで、いつも通訳していると思ってきます。
アニマの存在に気づくことによって
アニマは未知の無意識の世界と
限定的な意識の世界とをつないでくれる
通訳の役目をするのだと思いました。
意識では想像もできない無意識の世界を
イメージできるのだと思いました。
もっと考えたいと思います。
アニマの通訳を聞くということは、無意識の思いを聞くことなのだと思います。・・だからアニマを通じて、アニマの言ったことに従う時は、無意識のしたいことを実現することなのかもしれないと思いました。
アニマの声は知ってる女性の声でもあったんだと思います。ならば意識ともつながってると思えます。でも言ってることは、なぜか芸術家を勧めたり、不思議なイメージをもたらしたりするような、ユングが意識では想像もつかないことを言うのだと思います。ユングが意識できない無意識の世界をアニマは伝えてくれたんだと思います。
知ることが難しい無意識と意識との間・・というのは、なんだかとても微妙なところにいるアニマなのだと思います。自分が意識バリバリだとあらわててくれなさそうだし、無意識のままだとこっちは気付けないし・・。
無意識にはあらゆる言語の世界があると思う・・というのを拝見し、ますます無意識を知ることは難しいんだと思いました。でもそれをユングに分かる言葉でユングに話しかけたアニマだったんだと思います。それもユングが思いがけないようなことをいうということは、ユングの意識に左右されず、無意識をそのまま伝えて、すごく有能な通訳者みたいに思います。
アニマを発見してくれたユングさん、とてもすごいです。それまでもずっと無意識と意識との媒介として、通訳をしてくれてたかもしれません。これまでの歴史でたくさんのファンタジーが生み出されたのは、アニマの存在があったからこそかもしれません。でも、ユングさんがそんなアニマを発見して分析して、通訳としての役割を解明してくれるまで、ずっと知られないまま。。。気づかれないままできたんだと思うから。アニマを発見してくれて、初めて私たち誰もがそんなアニマに気づくことができるんだと思ったからです。