撮影現場は間食が盛んです。
これは次に演じるためのふたり(ヒロインの容子と大学院生の中田)があんパンを食べている写真です。
これを見て私は言いました。
「あんパン食べるの、やめて下さい」
「や・・やっぱり(汗)」
「違うんです。本番で食べる部分を残して欲しいからです」
「えーーーー」
中田は南極に転送される予定で、持ち物リストにあんパンを加えてありました。そのリストは前日に撮り終えています。
ところで間食のための食品にあんパンが用意されることは珍しいと思います。
もっとオシャレなものが出ると思います(笑)。
実際その日は、おにぎりが用意され、クリームパンなどもありました。
でも俳優はなぜか、あんパンを選びました。
シーンはシリアスです。
容子たちは金庫室に飛ばされて、そこに主人公である智也が助けにくるシーンです。
智也は魂だけの存在になり、容子から智也は見えません。
智也からは容子が見えます。
シナリオはこんな風になっています。
智也は叫びます。
智也「容子! 容子!」
容子は智也のほうを見て考え事をしている風。
智也「容子からは見えないし、聞こえないんだ」
このとき容子は智也の顔の10センチ前であんパンを食べている(笑)。
しかしアンバランスな要素を入れることで、映画は生きてきます。
このあんパンは監督が計画したわけではありません。
しかし、まるで計画されたように映るはずです。
けれど休憩中に私があんパンを見逃せばそれで終わりです。
台本には無い要素で大きく変わるわけですが、それをシュミレーションできないといけません。
映画撮影現場はまさに生き物のようです。
ふと、あんぱんは映画ワンネスに思いきりでたかったんじゃないかと思いました(笑)・・出たい!!って声は聞こえないけど監督にもうアピールしていたのかもしれないと思いました。いやもっと前から・・コンビニ屋さんにお買い物に来たスタッフの方に、うったえてたのかもしれないです。ワンネスの噂は色んなところまで届いているのかもしれないと思いました(^_^)/
このあんパンは監督が計画したわけではないが…まるで計画されたように映る…というのがスゴイです。
台本にはあるアイテムだけどそこには無かった要素、それを…その効果を瞬時にシュミレーションされたのだなと思いました。なにかめちゃ興味深いです。
神に意図や意識がないのにまるで計画されたかのように必然的に偶然が出現するような感じをあんパンに感じました。あんパンは間食であり映画の台本では南極に行くときの持ち物だったと感じ、それがシリアスをアンバランスにするアイテムになるとは本来のあんパンにはない使われ方のような感じがしました。運命が好転するときにアイテムが偶然のように現れるのも、周りを大切にして環境を受け入れているとアイテムが出現して使ってくださいと神が差し出しているように感じました、それは問いによって周囲が動いた感じがして環境は問いに答えてくれるような感じを受けました。
アンパンを使ったのは、監督の一種のアドリブですが、観客には監督が計画したように映ると思います。・・すごいです。
けれど、これは休憩中に出演者の二人がアンパンを食べていたのを見逃さなかった・・ことから出来たのだと思います。
またもっというなら、出演者は、数ある間食の中から「アンパン」を選んだというのも、すごいことだと思います。台本にない要素で、大きく変わる映画の撮影現場は・・・ほんとうに生き物のようだと思います。
この写真、大好きです(爆)監督の目線とハッとひらめく視点がこの写真なんだなって思います。食べかけのあんパン、めっちゃ大活躍するんですね。アンバランスという視点にもドキドキするし、それがあんパンとつながるなんて、とっても面白いです。監督の好奇心いっぱいな視点が写真に現れてるなって思いました(^^)
智也がやっと容子に会えた・・と思ったら、アンパンを食べてる!このギャップが面白いです。でもこのアンパンが採用になったのは、現場でたまたま中田と容子の二人が間食にアンパンを食べてたからなんだと思います。そこにアンパンがあることも、それを選んだことも、誰も計画してなくて、それをみて、!!と思ったもりけんさんがやはりすごいです。もりけんさんは休憩時間も、常に周囲にアンテナを張り巡らしてたんだと思います。おやつにアンパンを食べる・・という、何でもないように見える行動が、映画に色を添えたのだと思います。