映画「ワンネス」 エデンの園を出たことによる孤独

2013/09/28 7:44 AM

 
 教科書で言っている孤独とは、どういう種類のものでしょうか。
 もう一度、その部分を書き出します。
『人間が動物と本質的に違うのは、人間が本能の世界から抜け出し、自然を超越したということである。もっとも、人間が完全に自然から離れることはない。あくまで人間は自然の一部だ。とはいえ、ひとたび自然から引き離されると、もう戻ることはできない。ひとたび楽園から追い出されてしまったら、戻ろうとしても、燃える剣をもった天使に行く手を阻まれてしまう。人間は新しい調和を発見することによって、前進するしかないのだ』
 これはエデンの園を出てしまったことによる孤独を言っています。
 人間関係で感じるような孤独ではありません。
 エデンの園にいるときは個がありませんでした。
 失楽園で人間は個を獲得したと同時に孤独も得たのです。
 これは普遍的な孤独だと思います。
 だからこそ、愛は普遍的なものにならざるを得ないのです。


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コメント

  1. こはな より:

    教科書で書かれている種類の孤独は、エデンの園を出たことによる孤独なのだと思います。人間関係で感じる孤独を言っているわけではないのだと思います。
    失楽園して個を獲得したと同時に得た孤独なのだと思います。普遍的な孤独・・だから愛も普遍的なものにならざるを得ない・・本当にそうだと思いました。
    普遍的な孤独を癒やす、解消するのが愛の目的で、その愛は普遍的な愛を定義されているのだと思います。

  2. まりん より:

    ここで言われてる孤独の意味は、とっても根源的で、私という個の存在と切っても切り離せないものなんだと思います。現代社会で人間関係がどうこうという、人それぞれの孤独感とは違うんですね。個として生まれながらに持ってる孤独だからこそ普遍的なもので共有できるんだと思います。でも、そんな普遍的な孤独にちゃんと気づいて考えてみたことがあったかなって思います。下位の問いのように、普遍的なものなのに、それを見ないように感じないようにしてきたのかもしれません。愛も同じです。だから今こうして愛とは何か?孤独とは何か?を問われてみて、全然わかってないことにはじめて気づいてるんだって思いました。

  3. 和佳 より:

    あくまで自然の一部なのに 一度自然から引き離されるともう戻ることができないってすごいお話だなと思いました。孤独というと…やっぱ人間関係の切り離されての一人ぼっちみたいなのをおもうんですがちがうんですね。…燃える天使に行く手を阻まれて新しい調和をしてくなんて…なんて冒険だろうってかんじました。熱くかんじます。孤独におしつけてた一人ぼっちのイメージがとんできそうな…逆ぐらいの話だとおもいました。孤独は人の成り立ちの普遍的な部分にあるなら…それを求める愛も普遍的にあるものだというのが教科書のお話なんだなと思いました。この愛もなんかすごいです。今まで 愛が大事!愛をださなきゃ!愛を高めなきゃ!で、最終的にいつも私って愛がない…きっと生まれつきないんだ…っておもってたけど…それってなにか違う?!なにかほんとに技術的に全然勘違いだったのかとおもうような…すごいお話です。

  4. まるこ より:

    教科書で議論されている孤独はとても根源的で普遍的な孤独なのだと思いました。人間は個を獲得すると同時に孤独を得たという指摘に唸りました。本当にそのとおりだと思います。もし人間が完全に自然と一体であれば個もないかわりに孤独もないです。しかし私たち人間はもう自然に戻ることができません。これは人が人として生まれた宿命のようなものなのだと思います。孤独が人間存在にとって普遍的なものであるが故に、その孤独の解消を目的とした愛もまた普遍的にならざるを得ないという指摘に再度唸りました。全くそのとおりだと思います。孤独と愛は私たち人間の存在とともに常にあり続けるものなのだと思います。これはまさに「人間学」の授業であると感じました。

  5. 桃有 より:

    私たちが「孤独」といわれて考えるのは、人間関係での孤独になってしまうのだと思いました。それは表面的に現れている孤独なので考えやすいのかもしれないと思いました。教科書でいう孤独は、本質的な孤独で、人間として存在するうえでの逃れられない、表面的には現れていない孤独なのかもしれないと思いました。といって良くわかっていないですが、教科書でいう愛と孤独についてもっと知りたいと思いました。

  6. 小町 より:

    孤独が嫌だという人は多いと思います。ですが私は孤独が自分の中にあるから人を好きでいられるんだと思ってきます。自分があるから孤独だし、周りが見えてきます。エデンの園は個と全体は同じで境が無かったと思います。境を感じて、孤独を感じる瞬間にたぶんエデンを出てしまったと思います。エデンは変わらないであるのに変わらない自分でいられないのかもしれません。もっと考えてみたくなります。

  7. みっく より:

    教科書に書かれていた孤独は、生活の中の人間関係による孤独ではなく、エデンの園を出てからの人間の存在そのものが持っている孤独のことなんだと思いました。なんだか視点がぐっとひろくなりました。これは、自分では気づいてなくても、誰にでもあてはまることだと思います。自分だけは違うという人はいるはずがなく、だからみんな愛が必要なんだと思いました。エデンの園を出るまでは自然と一体で孤独ではなかったから愛はいらなかったんだと思います。個の獲得が人間を孤独にし、そのために必要になったのが愛なのかと思います。それが動物との大きな違いなのだと思います。

  8. Anne より:

    人間は自然のまま生きていた世界から出て、個を獲得したのと同時に孤独も得たのだと思います。エデンの園は一度出てしまったら、戻ろうと思っても二度と戻れないのだと思います。だから孤独も普遍的で、それを克服するための愛も普遍的なんだと思いました。人類がエデンの園を出て、獲得したもの、失ったものを深く考えたことがなかったと思いました。

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