映画「ワンネス」 人間どうしの融合は愛ではない

2013/09/30 8:02 AM

 
 教科書の続きです。
『人間どうしの融合の達成を「愛」と呼ぶと、たいへんにめんどうなことになる。というのも、融合を達成するにはいろいろな方法がある。しかも、そうした方法どうしのちがいは、愛のさまざまな形どうしのちがいと比べて、決して小さいわけではない。それらをすべて愛と呼ぶべきだろうか? それとも「愛」という言葉は、西洋および東洋の4千年にわたる歴史における、すべての偉大な人間主義的な宗教や哲学大系において、理想的な徳とされてきた、特別な言葉として、とっておくべきだろうか?』
 このあとに長い解説があるのですが、ぶっちゃけて言えば、人間どうしの融合は愛ではないのです。


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コメント

  1. まりん より:

    教科書から抜粋された部分は、「人間どうしの融合の達成を「愛」と呼ぶと、たいへんにめんどうなことになる・・・」から始まって、このあとも長い解説が続くんだって思います。それほどに、愛を人間どうしの融合だと多くの人たちが強烈に誤解してきたからじゃないかと思います。この本が書かれた当時も、教科書として使われた時も、そして今も、愛についての強烈な誤解があって、時代をこえて胸に突き刺さってくるのは、ここで説かれる愛が普遍的な問題だからだと思います。孤独について人間関係からの孤独感と大きな誤解をしたように、愛についても人間どうしの融合のような大きな誤解をしてるんだと思います。私たちは、今まで孤独にしても愛にしても、その本来の普遍的な意味についてはまったく何も知らないんだって思いました。

  2. まるこ より:

    これまたすごい指摘だと思いました。世の中のほとんどの人が愛に対して抱いている概念はこの「人間どうしの融合」だと思います。そして著者が指摘しているように、多種多様な融合の形を私たちは極めて容易に愛と呼んでいると思います。しかし著者はこれを愛の誤解であると指摘しているのだと思いました。昨日の書き込みをもう一度考えていました。「私は誰?」という問いの答えが愛であるのだとすれば、確かに「人間どうしの融合」は愛ではあり得ないような気がしました。「人間どうしの融合」をいかに達成したところで「私は誰?」を知ることはできないように思えます。著者が教科書で論じている愛は、私たちが思っている愛とは全く違う次元にあると言ってもいいくらい、とても異なったものであるのだと改めて感じました。

  3. こはな より:

    この著者さんは優しい気がしました。だって人間同士の融合の方法の違いに大きいも小さいもないだろう?宗教や哲学で言われてきた愛を特別なものとして取っておくの?とか、すごく・・愛と定義されたもののせいでめんどうになること(例えば私はあてはまらないとおもうこととか・・じゃないかと思います)心配されてて・・絶対に誰しもあてはまることを定義されようと試行錯誤されたのだと思いました。例えば宗教に入ってなくても、融合してなくても、この教科書を読んでない人でも・・誰でもっていうのが貫かれているのではないかと思いました。

  4. 和佳 より:

    ぶっちゃけていただいてうれしいです。文章からは愛がそんなに偉いことなのかなってかいてあるのはかんじられたんですが…ぶっちゃけ人間同士の融合は愛じゃないんですね。なんかもう想像をこえてたです。そうおもってよんでみると…融合って別に愛でしなくたっていいから…融合全部を愛って読んじゃうとおかしいよ…ってかいてあるのかなっておもいます。孤独を癒やすのはなにも愛でなくてもよい…というのを思い出してます。わー…融合が全部 愛とすると…というか私は愛=融合?そういうとこあるので…うわーってなってます。なんか自分が…すごくおおざっぱで…十把一絡げみたいにその辺を考えてる可能性を感じました。
    あれです…なんていうか アンタも結婚しなさいよ的な…そういうことじゃないでしょうっていいたくなるような…うっ…なんか微妙なとこきてます。

  5. みっく より:

    人間同士の融合が愛だと思っていたと思います。そこには安心感があり、孤独を感じさせなくなると思います。でも、これにより解消される孤独は、人間関係における孤独なのだと思います。この本での孤独は、そのような孤独ではないのだと思います。人間同士の融合では根源的な孤独を解消できないんだと思いました。
    人間どうしの融合が愛ということになると、違った方法がたくさんになってしまうんだと思いました。また昔から言われている理想的な徳とされた特別な言葉としてしまうと、すごい特別扱いみたいに思います。?で問いかけられているのは、それらは愛ではないということなのだと思います。すごく考えさせられます。

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