映画「和」 指向性と意識

2014/01/05 7:27 AM

 八木アンテナの直後 
 この図は、アンテナの先生が八木アンテナの説明を終えた直後に出します。
 もともと脚本にあれば、私が声を使って解説したと思います。
 でも今の時点でロケをすることは時間的に無理です。
 というわけで、スライドで入れるのです。
 しかし意外に効果があるかもしれません。
 説明もなしに二秒間だけれ見せられ、しかも疑問符がついています。
 映画を見ている観客は問いかけられます。
 
「何、これ?」
 
(笑)
 
 はい、監督の私自身が「何これ状態」だったのですから。
 つまり、アンテナと意識が結びついたことがなかったのです。
 ロケが無事に終わり、年末年始に編集をしているときに気づいたのです。
 
 みなさんの家の屋根にはテレビアンテナがあると思います。
 それは東京であればスカイツリーを向いています。
 一方方向からの電波を受信するためです。
 
 年始に抱負を持つのはこれに似ています。
 抱負の方向にだけアンテナを向けることです。


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コメント

  1. 小町 より:

    この図を見て、本当に「えっ?」って、???になってきました。ロケの時は気がつかなかった指向性のアンテナはどの家の屋根にもある馴染みのアンテナです。これを見て気がつかないでいることは本当にそうだと思ってきます。そして抱負を持つことも一方向を向くアンテナで他は向かないんだと思います。指向性を持つことは成功へのカギだと言われています。スカイツリーのような強い電波が出ている方向だけを向くことは一見効率がいいんだと思います。意識はその働きがありそうです。アンテナと意識の関係がすごいです。

  2. こはな より:

    説明があるので、ふむふむ・・と私は思っているのだと思いました。映画では、先生のアンテナの説明のあとにスライドが登場するのだと思います。もりけんが最初に
    、編集中に気づきが起こった時のことが・・このスライドそのものなのかもしれないと思いました。すごく面白いスライドが追加されることになったのだと思いました。

  3. まるこ より:

    スクロールを使ってこの絵を画面に出したり引っ込めたりしてみました(笑)何の前触れもなく二秒間。ほんとに「何これ?」状態になると思います。もし脚本を書かれている段階で意識とアンテナが結びついていれば、この絵が映画に登場することもなかったのだと思います。監督ご自身が意識とアンテナの関係性についてずっと「何これ?」状態で来られた。「何これ?」状態というのはまさに無指向性なんだと思います。この絵が映画「和」に挿入されることになったのも無指向性の産物なのだと思いました。この絵が入ることになった経緯そのものが、意識と無意識の性質をとても如実に表していると思いました。年始に抱負を持つのはバリバリの指向性です。でも本来、私たちは「何これ?」で生きていると思います。いまここに生きていることも、存在していることも、一体どういうことなのか全く分からない。まさに時空全体が「何これ?」の塊です。そんな「何これ?」の塊の中で一方向からだけの情報を得ようとするのが指向性のあるアンテナであり私たちの意識の働きなのだと思いました。

  4. みっく より:

    今からロケはできないことを入れるのに、スライドを使って出すという案を思いつかれたんだと思います。2秒間はとても短いとはいえ、映画の中ではしっかりこの図と言葉を見れると思います。?がついて、気になってしまいそうだし、見ているみなが問いかけられ、そのまま次のシーンになってしまう・・というのが、頭の中がシャッフルされるみたいで面白いです。
    一方向を向くアンテナが意識で、それは年始に持つ抱負も同じ・・と、もりけんさんの元旦の書き込みと繋がって、すごいです。そして確かに・・と思います。ほとんどの人は、昔から一方向を向くアンテナ状態が良いことと思って、そうしようとしてきてしまったと思います。それは意識バリバリの状態だったんだと思います。それが強ければ強いほど、意識とセットのはずの無意識の出番がなくなってしまうみたいに思います。

  5. まりん より:

    もりけんさんの気づきを映画で表現するためのアイデアのスライドがとっても刺激的で面白いです。八木アンテナの説明の直後に2秒間だけ出てくるスライドに観客も「ん?何これ?」ってなると思います。編集過程で新たな気づきが生まれてくる映画は、作ってるもりけんさん自身もとても面白いんじゃないかと思います。そんなおもしろさや刺激は、映画の観客たちにも伝わると思います。ものすごい発見と情報と問いが凝縮されたスライドがわずか2秒で観客の前に現れるのは、とってもドキドキです。

  6. えり より:

    わたしは意識で、アンテナと同じ機能を持っているんだと思いました。思えば何かに興味を持つと不思議にそれに関するものが目に入ってきます。抱負を持つと興味がそれに集中してしまい、全方位性を失いやすいのだと思います。また限界も自分で作ってしまうのだろうなと思います。それは自分を守るための無意識的な本能かもしれないと思いました。限界がある内は無意識は違うんだと言っているのかもしれないと思いました。

  7. なんしぃ より:

    脚本になかったことなのだと思いました。このスライドは問題提起を感じました。意識を意識していなかったと思いました。意識の性質を現している感じがしました。意識だけでいいのかという問いを感じました

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