映画「ワンネス」 愛する者のために戦うって?

2013/10/15 8:28 AM

 
 昨日、新聞の広告に「愛する者のために戦う」というフレーズがありました。
 戦争映画の宣伝でした。
 こういうことが平気でまかり通ってきたのだと思います。
 愛のためなら、もしかして、戦争も肯定してしまいそうです。
 愛が世界でいちばん高尚だからだと思います。
 愛のためなら、他は、それ以下になる・・・。
 でも私たちはそういうふうにすり込まれてしまった。
 教科書には次のように書いてありましたね(10日ほど前に出しました)
『愛とは、特定の人間にたいする関係ではない。愛はひとつの「対象」にたいしてではなく、世界全体にたいして人がどう関わるかを決定する態度、性格の方向性のことである』 
 愛する者のために・・は特定の人間にたいする関係です。
 映画では家族愛も持ち上げられるときが多いですが、それだって特定の人間です。


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コメント

  1. まるこ より:

    私たちは愛とはなんであるかをろくに考えもせずに、愛は世界でもっとも価値のある価値観であると思い込んできたのだと思います。映画、ドラマ、歌、小説・・・私たちが日常的に接するありとあらゆる娯楽メディアに、そんな高尚な愛、特定の人間関係を対象にした愛が描かれ美化されていると思います。そして私たちはそんな愛が善であり美しいものなのだとすりこまれてきた。教科書に書かれている愛を知れば「愛する者のために戦う」というフレーズが愛の甚だしい誤用であることがよく分かります。でもこれまで自分もこのように誤用された愛によって動かされてきたのだと思います。

  2. みっく より:

    もりけんさんから上智の愛のお話を聞いていなかったら、この言葉に引っ掛かることはなかったのではないかと思います。それほどこれまでこういう愛が当たり前だったんだと思います。愛する者のために何かをする・・その「何か」もどっちかというと、タイヘンそうなことを当てはめることが多いように思います。それほど愛してるんだ!ということを表しているように思います。でも、愛は自分の中にあるものを与えることと教えてもらいました。そうなると、自分が何かをするときに、その理由として、特定の愛する者のため・・というのはなんか変です。なんだか、ある行為を正当化するために愛を利用している感じがします。特定の人間が気になったり大事にしてしまうのは、当然のことで、取り上げるほどのことではないのかもと思います。動物でもすることなのだと思います。
    愛は特定の対象に対する特別な行為なのではなくて、もっと日常的なものなんだと思います。愛する人のために・・!と意気込んですることではないんだと思います。

  3. なんしぃ より:

    森田監督から上智の人間学のお話しを共有させていただき、宗教というものが本来人間が生きるときに必要であったと感じてきました。宗教を救ったように感じました。森田監督はいつも根源のものごとを情報として発信されて、お陰様で黄金律というものの存在を初めて知りました。愛する勇気、生きる勇気がわいてきました

  4. 浅葱色の苔 より:

    「人が殺しあう姿を安全な場所から見たいから戦争をしよう」では人々の承諾を得ることは難しいけど、「虐げられている人々を助けるために戦おう」なら賛同を得ることはできると思う。愛は美しい心と信じてるから、その美しさに訴えられたら戦争も認めてしまいそうで怖いです。けっこう愛という言葉に操られてるな、と感じます。

  5. 小町 より:

    特定の人を愛するのは愛の見返りだって、すごく期待してしまうと思います。これだけやったんだから、愛がわかるだろうって。でも、すごく重たい愛です。沈みこんでしまいます。特定の愛に凝り固まっていきそうです。教科書に書かれている記述と正反対を私たちはずっとその愛を正当だと思っていたし疑ったら愛じゃないと思ってきたと思いました。広がる愛に今出会ったと思います。特定の人に向かわないで、それでも愛が示せるというのが教科書に書かれていて、戦うのは純粋に愛のためになってきそうだと思ってきます。

  6. koil より:

    家族などの特定の人間に対する愛が
    身近に存在する血のつながりや
    親しい関係にある人間であるため
    受け入れられやすかったのだと思いました。
    特定の人間を守るためなら戦争することも
    愛と言う名のもとに
    肯定されてきたのだと思いました。
    戦争をすれば双方の特定の愛する人間が
    死ぬことになるのに、なにか変だなと思えました。
    一方、教科書の愛は
    特定の人間に対するものではなく
    世界全体の人間に対するものだとする考えが
    戦争が無くなるかどうかはわかりませんが
    スケールが大きいなあ、すごいなと思えました。

  7. こはな より:

    愛は世界でいちばん高尚なもの・・これが愛の概念の王道だったのだと思います。けれど私もそうです。でも教科書の愛は、自分の中に生まれたものを出すことで、意味は感じないです。誰か特定のひとへのものでもなく、ましてや戦うでもなく、自分が表出することだけなのだと思います。

  8. まりん より:

    愛だけを特別扱いしてきたんだって思いました。それは、他をそれ以下にすることだとは気づかずにです。愛はすべてを救うどころか、愛は戦争さえ肯定するものにしたのは、私なのだと思います。愛に対して意味づけしてきたのは自分だと思うからです。特別なもの、高尚なものと、そうでないもの。。。その価値観を象徴する愛の概念は、おかしいです。基本最低限の愛には、そんな価値観はいっさいなくて、私がこうして生きてる中のすべてが愛に関わってて愛以外のものはないんじゃないかって思います。

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